PAC – Portable Altitude Chamber Autralia

パック − 携帯加圧装置  (オーストラリア製)

 標高4千メートルを越える高地では高山病の危険性がつきまといます。症状が悪化すると脳浮腫、肺水腫といった死に直結する重度の高山病に陥る場合もあります。ヒマラヤ、チベット、カラコルム、アンデスなどの高所では、医療設備が少なく、仮に医師がいても適切な高山病の治療を受けることができません。高山病の最善の治療は、高度を落とすことですが、レスキュー・ヘリコプターを呼んで搬送する場合、1日〜数日を要する場合が多く、その間、高山病を悪化させない手段が必要となります。酸素ボンベを使用した場合、酸素吸入中は症状が改善しますが、限りある酸素が無くなればまた元の症状に戻ってしまいます。

 PACは、足踏みポンプでチェンバー内部に2PSIの圧力をかけ、1000m〜2000m程度の高度を落としたと同じ効果があり、高山病を治療する効果が期待できます。 重量はわずか8kgのチェンバーです。

個人輸入の代行サービスを行っております。価格は お問い合わせください。

Portable Altitude Chamber - simulated descent graph

標高6000mでPACを使用した場合、PAC内部では標高4000mと同じ気圧に保ちます。

 
 PACを開発したDr.ジム・ダフは、英国の湖水地方で育ちました。14歳からロック・クライミングを始め、10代で既にその地域の救助チームのメンバーに選ばれ、幾多の山岳救助活動に加わりました。また、ヒマラヤでの7つの遠征を行い、二つの遠征隊では隊長を務め、二つの初登頂を成し遂げています(1976、チャンガバン南東壁、クンブツエ西稜、ソロ、1984)。エヴェレスト・ノースコルの初トラバースも1984年に成し遂げました。1975年エヴェレスト南西壁、1984年エヴェレスト北壁の二つの新ルート開拓では医師兼隊員として活躍。また、1978年のK2西稜遠征ではチームの一員でした。1977年にはペリチェのヒマラヤ救助協会で、1997年には、マナンのヒマラヤ救助協会で働いた経験もあります。20年間以上もヒマラヤのシェルパに、高所や人里離れた地域においての薬の処方を指導、1997年に国際山岳ポーター権利擁護団体を設立し、ポーターの処遇改善のために働いています。また、現在はネパールのエヴェレスト国立公園ゴーキョ渓谷でポーターの宿泊施設兼高所医学研究施設の建設に関わっています。
 


2006年9月20日、ジム・ダフ先生講演会の様子(東京体育館にて)

 
C E Bartlett PTY Ltd ManagementC E Bartlett PTY Ltd Factory
CE Bartlettチームと工場
 

PAC操作手順

A. PACを操作するスペースを確保し、PACの下と中にマットを敷き、寝袋を入れます。

B.ポンプを接続します。

C. variable pressure release valve を閉じます。

D. 透明窓の内側にあるポケットに外から見えるように高度計を入れます。

E. 中の患者に耳抜きの方法を説明します。

F. 患者をPACに入れます。

G. ジッパーを閉め、ポンプを踏み始めます。その時、患者に目と声でコミュニケーションをとり続けます。

H. PACは壁が張りを持つまで一気にポンプを踏み続けます。そして徐々に加圧して高度を落としていきます。

I. もし、患者が耳の痛みを訴えたら、variable pressure release valveを開いて、患者が耳の痛みが治るまで、ポンプはゆっくり踏むか、踏むことをいったん中止します。

J. PACに最大の圧力がかかったらバルブからエアーが漏れ、圧力が自動的に2-PSIに調整されます。

K. 患者が高所肺水腫、高所脳浮腫の場合は、PACの上部を30度の角度で持ち上げます。

L. PACの減圧を始めるまでは、最低5秒に1回、ポンプを踏んでください。 (最大1分の休憩はOKです).

M. 治療を終えたら、variable pressure release valve を開き、ポンピングをゆっくりまたは停止し、圧力をゆっくり抜きます。患者が、耳の痛みを訴えたら、バルブを閉じて痛みが治るまで中止(数回急いでポンピング)します。

N. PACの壁がルーズになったら、ジッパーを開いて全開にし患者を出します。

 

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