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趣 意 2003イエティ捜索隊 隊長 高橋好輝 |
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好奇心と責任 8月から9月にかけて、コーナボンの谷は各種の高山植物の花で埋まります。イエティに花を愛でる感性があるとすれば、この季節、ここは楽園のはず。また、晴れた日に南東稜の上に立てば、北にダウラ・ヒマールの連山が輝き、南には遠くマハバラータ山脈まで一望することができます。私にとってもこの地は思い出深いところです。1971年及び1975年にはこの稜からダウラギリW峰を目指していました。1994年、イエティ捜索チームとして三たび訪れた時、当時のキャンプ1の石積みが古代遺蹟のように残っており、5100m地点では71年に使用したオーバーシューズが雪の下から見つかりました。 二度と来ることもないと思っていたこの山に、私は今また行こうとしています。未知に対する人間の好奇心には際限がないようです。 いずれにしても、この地はイエティの領域であり、我々は招かれざる客であることに違いはありません。それだけに、首尾よく撮影に成功し、それが注目に値する動物だとわかった時、私たちの好奇心は満たされます。しかし、「イエティの謎」という扉をこじあけようとするからには、当然その結果おこる事態に対しての責任も負わなくてはなりません。少なくとも発見したことにより、その動物を絶滅の危機に追い込むようなことがあってはならないのです。そのためには、私たちに何ができるか、存在を認めた上で共存していくことができるか、私たちの資質も試されているのです。 (文責:高橋好輝) |